Lost Relics.

World
世界の形 真円において平坦な世界。球の正断面である真円形。 もう半球を形作るのはロストテクノロジーによって生成される、通称"夜"と呼ばれるスクリーン。 …"夜" 薄い膜状の霧の様な物体。手に触れることはできないが容器などに保管することは出来る。 生体への影響は主に視覚へのものが大きく、視力が低下するなどの悪影響をもたらす。 "夜"を扱えるのはバルディカ王国、通称夜の王国の住人であるロージナ族である。 ロージナ族はヒトとは瞳や肌の色素が異なるため長時間"夜"を見続けても影響が少ない。 あくまでも少ないだけなので影響があるのは事実である。 "夜"は不定期に崩壊を起こす。原因は不明で、場所などに規則性も無い。 崩壊した箇所からは外界の光が降り注ぐため早急にロージナ族の管理による修復が行われる。 "夜"は世界の外周を覆っているため、世界はバルディカ王国に包囲されているといっても過言ではない。 "夜"が最も厚く重なり、最も暗い地域に夜の王国が存在する。 また、その極には果ての地と呼ばれるどの国の管轄でもない地帯が存在する。 …世界の外側 世界の外部、外界は純白の光に満ちている。 光はこの世界の住人の身体には劇薬であり、直接浴び続けると瞳や肌、髪の色素が抜け、徐々に衰弱し、やがて死に至る。 この世界の住人にとっての朝は、"夜"が一層薄くなり、外界から光が差し込んでいる時間帯。 夜は"夜"の濃度が上がっていて、外界からの光が遮断されている時間帯。 基本的には12時間周期で入れ替わるが、昼も夜も全ては"夜"の気まぐれに支配されているという事実に変わりは無い。 …ロストテクノロジー ロストテクノロジーは、世界に散在する旧世界の文明ないし文明の機械などを指す。 例えば"夜"を生成するのは全てロストテクノロジーの恩恵である。 しかし、機構については詳しく解っていないために、利用はできても応用はできていないのが現状である。 開発が進んだ地帯では既に殆んどが文明に利用されている。 辺境の地には未だに活動を続けているロストテクノロジーも存在し、旧世界を復興させようという教団も存在する。 Country
バルディカ王国 "夜の王国" 最も"夜"が厚い地域に存在し、昼夜問わず暗い。 住民はロージナ族と呼ばれる人間とは異なる種族で、蝙蝠の様な尖った耳と、爪が無く指先が硬化した手を持つ。 血族による統治政治が行われているが、純血のロージナ種は絶滅したと言われている。 良くも悪くも旧きを守る大国。 現在の王家や貴族は領民より数段は血が濃いが、100%の純血種ではない。 一定以上のロージナの血の濃度を持ち、外見としては獣の耳を持つものが主な住人である。 それよりも血の濃度が下がると徐々にロージナ族としての外見的特長が失われていくため、通常は他の国へと住居を移す。 …ロディニア王国 "文明国" 王国成立以前は多数の小国から成る大陸であったが、ある時代に出現した小国が他国を侵略、 ひとつの統一国家へと成長した国である。 統一を成し遂げた国が人間だけの血筋であったため、国家の住人は人間ばかりである。 そのため人間より旧い種族であるロージナ人の王国であるバルディカへの敵対心があり、 バルディカには無い新しい技術で対抗しようと発展を続ける国家である。 ガス灯やガラスといった文明の産物は主にロディニアの輸出品。 現在は統一を成し遂げた国が王族となり、統治を行っている。 実力主義の国家で、過去転覆を企む小国の末裔も居たがいずれも鎮圧された。 バルディカ王国の包囲に国境付近での緊張は少なからずあるものの、国どうしでは停戦協定を結んでいる。 これはロディニア王女の「大国を敵にしても無駄な犠牲を産むのみである。」という主義故のものである。 …ゴンドワナ共和国 "商業国" バルディカ王国に住めるほどロージナ族の血が濃くない集落や地域と、 かつロディニア王国に統一されなかった小国によって設立された大きな共和国。 バルディカとロディニアの間の中立国で、各地域から選出された議員から成る議会が常に公平な判断を下す。 中立国で非武装の平和主義であるが、国土にロディニアとの海峡を持つために貿易への影響は大きい。 主な輸出品は広い国土で産出される食糧や資源などである。 国土には自然が多く、未開の森林の面積も多い。